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“will” と “be going to” ちゃんと使い分けてる? 学校じゃ教えてくれない微妙なニュアンスの違いとは

“will” と “be going to” ちゃんと使い分けてる? 学校じゃ教えてくれない微妙なニュアンスの違いとは

学校の英語の授業で習ったけれど、実際の英会話の中ではどう使えばいいのか分からない英語表現ってありませんか?

例えば、テストや受験で「“will = ( ) ( ) ( )” 同じ意味になるように書き換えなさい」という穴埋め問題。
こういった問題では丸暗記していれば ◯(マル)をもらえましたが、いざ英会話の実践となると、どう使い分けたらいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか?

実際に私がニュージーランドに住み始めた時もそうでした。
“will” と “be going to” は同じだと習ったけど、どっちを使ってもいいの? でも、ネイティブはちゃんと使い分けてるっぽいし……」と、微妙なニュアンスの違いまでは全くわかりませんでした。

そこで今回は、悩む人も多い “will” と “be going to” をどう使い分けたらいいのかについて、ポイントを簡単に説明したいと思います。

will と be going to を使い分けた会話文

まずは違いが分かりやすいように、こんな会話の例を用意してみました。
ジョンが同僚のマイクを仕事後の飲みに誘い、その後ジョンは奥さんと電話で話しているというシチュエーションです。

ジョン:Do you want to have a beer after work?
マイク:That sounds good! I'll see you at ABC bar at 7pm.

〈電話にて〉
ジョンの奥さん:Are you coming home straight after work?
ジョン:No, I'm going to have a drink with Mike tonight.

【日本語訳】
ジョン:仕事の後、ビールでもどう?
マイク:いいね! じゃ、ABCバーで7時に。

〈電話にて〉
ジョンの奥さん:仕事の後はまっすぐ家に帰ってくるの?
ジョン:いや、マイクと飲みに行くよ。

マイクとジョンのセリフに注目してください。

マイク: I'll(=I will) see you at ABC bar.(ABCバーで会おうね)
ジョン:I'm going to have a drink.(飲みに行くよ)

どちらも未来のことを言っているのに、マイクは “will” と言い、ジョンは “be going to” を使っています。
そしてこの場合、 “will” と “be going to” は置き換えることができないのです。

決定的な違いは「すでに決まっていたかどうか」

“will” と “be going to” の一番大きな違いは、「話している時点でそれがすでに決まっていた(予定していた)かどうか」になります。

“will” を使うのは「その場でしようと決めた未来のこと」を話す時。
それに対して “be going to” は、話している時点では「すでに決まっている(予定している)未来のこと」を話すときに使います。

もう一度、ジョンとマイクの会話を振り返ってみましょう。

ジョン:Do you want to have a beer after work?
マイク:That sounds good! I'll(= I will) see you at ABC bar at 7pm.

ジョンの奥さん:Are you coming home straight after work?
ジョン:No, I'm going to have a drink with Mike tonight.

マイクのセリフ “I'll see you” はジョンと話をしている時に決めたので “will” を使っていますが、ジョンの奥さんに対するセリフ “I'm going to have a drink” は、この話をしている時点で飲みに行くことはすでに決まっていたので “be going to” が使われています。

〈検証〉 will と be going to は置き換え可能か?

では、この会話で “will” を “be going to” に、また逆に “be going to” を“will” に置き換えることはできるのでしょうか? 検証してみましょう。

置き換えると、このようになります。

ジョン:Do you want to have a beer after work?
マイク: I'm going to see you at ABC bar.

ジョンの奥さん:Are you coming home straight after work?
ジョン:No, I'll(= I will) have a drink with Mike tonight.

ここで、

  • “will” は「その場で決めたこと」
  • “be going to” は「その時点ではすでに決まっていたこと」

というルールをもう一度思い出してみてください。どうでしょう? とっても違和感がありませんか?

マイクは飲みに誘われた時点で、すでにジョンとバーで会うことを決めていたことになります。また、ジョンは奥さんと電話で話している時にマイクと飲みに行くことを決めたような言い方になってしまいます。

つまり、この会話の中では “will” と “be going to” は置き換えることができないのです。

will を使うシチュエーション例

willを使うシチュエーション例

海外の映画やドラマなどで見かける、男性が女性にプロポーズをするドラマチックなシーン。誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

そこで男性が言う「僕と結婚してくれる?」という定番のセリフを、英語ではどのように言うのか覚えていますか?

答えはそう、“Will you marry me?”
“Are you going to marry me?” なんていうセリフは聞いたことがありません。女性もイエスという返事をする場合は “Yes, I will.” と答えますが、“Yes, I'm going to.” とは言いません。

これは、結婚することが「その時点ですでに決まっていたこと」ではなく、「その場で決めること」になるからです。

be going to を使うシチュエーション例

is going toを使うシチュエーション例

「これから◯◯するつもり」! 予定を聞かれたときなど

“be going to” は「その時点ではすでに決まっていた(予定していた)こと」を表現する時に使うというルールでした。したがって「これから◯◯するつもり」といった、すでに予定していることを話すときにはとてもよく使われます。

日本語でも「週末は何か予定あるの?」と聞かれたら、「友達とBBQする予定だよ」などとその時点で予定していることを話しますよね。そんな時には “be going to” を使いましょう。

「これから明らかに◯◯する」! 天気が崩れそうなときなど

明らかに「これからこうなる」ということがわかったり予想できたりする場合にも、“be going to” が使われる典型的なパターンです。

例えば、空に急に真っ黒な雲が立ちこめて雷が聞こえてきたとき。これはもう、雨が降り出すのも時間の問題ですよね。そんな時には、“It's going to rain.” と、“be going to” を使います。

このように「すでに予定している」というニュアンスを感じ取れるようになれば、もう “be going to” の使い方はマスターしたも同然ですね!

will は「意思」を表す?

“will” は “be going to” と違って「〜するぞ!」といった「強い意志」を表す場合にも使われます。と言っても、ちょっとイメージしにくいかもしれないので、例を挙げてみましょう。

例えば、今とりかかっている仕事を今日の5時までに終わらせようとしているとします。それを同僚に話す時には、下の2つのうちどちらを使えばいいと思いますか?

  • I'm going to finish this by five.
  • I'll finish this by five.

実を言うと、これらはどちらも使うことができます。ただし、その場合は微妙にニュアンスが変わってきます。

“I'm going to finish this by five.” は「5時までに終わらせるつもりだよ」という予定を単に述べているのに対して、“I'll finish this by five.” には「5時までに終わらせるよ」という強い意志が感じられます。

今回のように「置き換えてもそれほどニュアンスが変わらない場合」には、"will” と "be going to” のどちらも使われているのが現状ですが、「強い意志」を敢えて伝えたい場合には、必ず “will” を使いましょう。

まとめ

willとis going toの使い方の違い

いかがでしたか? ちょっと混乱しそうなので、“will” と “be going to” の使い方の違いを改めてまとめておきましょう。

【“will” が使われる場合】

  • 話しているその場で決めた未来のことを話すとき
  • 強い意志を込めて未来のことを話すとき
  • 未来のことを予想して話すとき

【“be going to” が使われる場合】

  • 話している時点ですでに決まっている/予定していることを話すとき
  • これからそうなることが明らかなことを話すとき

一番の大きな違いは「話している時点で決まっている(予定している)かどうか」です。
その他の使い分けのポイントに関しては、実際には違いが微妙なグレーゾーンの場合も多いので、必ずしもどちらか一方だけが正解ということはなくどちらも使える場合が多々あります。

これらのポイントをちょっと頭に入れた上で、ネイティブスピーカーが話しているのを聞いてみてください。映画やドラマを見ることでも、実際に使われているシーンに触れることができるでしょう。
そして自分で話す際にも「これは “will” かな? “be going to” かな?」と意識していると、だんだん使いこなせるようになってくるはずですよ!

 

【細かなニュアンスまで正確に伝えよう!】