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【2016年スーパーボウルCM15選】アメリカのCMからおもしろく英語フレーズを学ぼう!

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【2016年スーパーボウルCM15選】アメリカのCMからおもしろく英語フレーズを学ぼう!

ご存知、 “ Super Bowl(スーパーボウル)”は毎年2月に開催されるアメリカンフットボールのチャンピオンシップ大会です。全米が熱狂し、2016年はコロラド州のチーム、デンバー・ブロンコスが優勝しました。

初夏の今頃、なぜスーパーボウルの話題を? と思われるかもしれませんが、スーパーボウルはアメリカにおける企業CMの最高峰でもあるんです。視聴率が天文学的に高いことから各企業は予算をかけて力の入ったCMを作り、オンエアします。

毎年スーパーボウル枠CMオンリーのレビュー記事がたくさん書かれ、そのなかから後々にまで語り継がれる名作CMも生まれるほど。また、各界のセレブや有名人もたくさん出演します。

そこで今回は、2016年のスーパーボウルCM傑作15選をご紹介。日常生活でもよく使われるフレーズやアメリカ独自の描写がたくさん織り込まれているので、ぜひ映像も見て、カルチャーに触れてみてくださいね。

1.Wix(Webサイト構築サービス企業)

あらすじ

映画『カンフー・パンダ』の主人公ポーに、ポーの育てのお父さんでガチョウのミスター・ピンが「経営するヌードル屋を繁盛させたい」と言います。

ポーは「CMを作ろう!」と盛り上がりますが、マスター・シーフーに「CMも良いが、全ては “stunning” (素晴らしい)Webサイトから始まる」と、WixでWebサイトを作ることを勧められます。

ピックアップフレーズ

  • stunning:驚くほど素晴らしい、見事な

nice, goodどころではなく、greatと同等か、それ以上の場合に使います。

The dress Taylor Swift wore at the Grammy Awards was stunning!
「テイラー・スウィフトがグラミー賞で着ていたドレスは見事だった」

2.マーモット(アウトドア用品)

あらすじ

一緒にキャンプに出掛けた、友人同士の人間の男性とリス科の動物マーモット。自然のなかで仲良く過ごすうちに男性に恋心が芽生え、思わずマーモットにキスをしようとします。

するとマーモットは男性にビンタを喰らわせ、 “I’m not that kind of marmot!” (私はそんな(安っぽい)種類のマーモットじゃないわ!)と怒ります。

ピックアップフレーズ

I’m not that kind of woman!
「私はそんな(安っぽい)種類の女じゃないわ!」

男性が気安く迫ってきた場合に女性が「私を軽く見ないで」のニュアンスで使うセリフです。

ちなみに “marmot” はマーモットと発音し、リス科の動物のこと。日本のモルモットは “marmot” のカタカナ読みですが、このモルモットはマーモットとは異なる動物で、英語ではguinea pigと呼ばれています。

日本語 英語
マーモット marmot
モルモット guinea pig

 3.バドワイザー(ビール)

あらすじ

男性に向けた、ひたすらマッチョなCMです。猛々しい音楽に合わせ、画面に全て大文字で「NOT A HOBBY(ビールは趣味で飲んでるんじゃねぇ)」「NOT SOFT(ヤワじゃないぜ)」「NOT BACKING DOWN(後には引かないぜ)」など、雄々しいメッセージが次々とあらわれます。

NOTと否定形を並べているのも強情さを強調するためでしょう。

ピックアップフレーズ

  • NOT IMPORTED:輸入品ではない(=米国産)

アメリカ人がアメリカ製品をプライドとし、かつ一時は不況で大変な状態だった国内経済にも貢献するという、根っからのアメリカン・スピリットを表したフレーズです。

4.バドワイザー(ビール)

あらすじ

同じく、バドワイザーのCMです。

英国の大女優、ヘレン・ミレンが飲酒運転者を「目先のことしか考えない、まったくもって役立たずの空気を無駄遣いする人間の形をした公害」などとボロボロにこき下ろしています。ポイントは、優雅な英国アクセントとセリフの辛辣さのギャップ。

また、ヘレン・ミレンのアクセントと、他のCMのアメリカ人俳優のアクセントを聞き比べてみるのもよいでしょう。

ピックアップフレーズ

  • nice and cold

毒舌後にやさしい口調となり、最後にビールを掲げてのセリフ。直訳すると「ナイスで冷たい」ですが、英語ではこのように似た意味の言葉を重ねて強調することがよくあります。

例えば、とても清潔な部屋に通された時には “nice and clean” 、反対に不潔であれば “nasty and dirty” などと言えます。

5.T・モービル(携帯キャリア)

あらすじ

人気シンガーのドレイクが、自身のヒット曲「ブリング」を携帯電話のCM用に撮影中という設定です。歌詞に “cell phone” (携帯電話)が出てくる曲ですね。

ドレイクが気持ち良く歌っているところへ、携帯会社側が「『2年後にアップグレード可能』『でもカナダとメキシコは含まれない』など細かい契約規定を歌詞に盛り込んで欲しい。でも、それをはっきりと言わないでくれ。hidden fee(隠れた料金)について客から聞かれない限りはね、ワハハハ!」とムチャな注文を付けます。

「曲が台無しだ」と思いながらも笑顔で聞き入れるドレイク。やがて社員たちは「私たちがステージに上がっていいかしら?」と歌い出す始末に……。

ピックアップフレーズ

  • hidden fee:隠れた料金

分かりやすく明示されておらず、後になって「あれも必要です、これも有料です」と追加される料金のこと。

6.ヒュンダイ(自動車)

あらすじ

人気コメディアン/俳優のケヴィン・ハート演じる父親が、デートする娘を心配し、 “カー・ファインダー” を使って追跡します。

デートの最後にボーイフレンドが娘にキスしようとすると、ヘリコプターから釣りさがったケヴィン・ハートが

“You’re messing with a wrong daddy!!”

直訳「お前は間違った父親にちょっかいを出してるんだよ!」
意訳「どの父親を相手にしてると思ってるんだよ!」

と叫んでボーイフレンドをビビらせ、デートは台無しに。

ピックアップフレーズ

  • mess with ~:~にちょっかいを出す、~に干渉する

CMのシチュエーションでは否定形にした “Don’t mess with my daughter!” (オレの娘にちょっかいを出すな!)も使えますが、ボーイフレンドの存在にイラだたされているのは娘ではなく、父親なわけですね。

自分が誰かにわずらわされた時には警告として “Don’t mess with me!” と使います。

アメリカンカルチャー講座

ケヴィン・ハートはCMの前半で娘を ”My little girl” 、中盤で”Baby”、後半では”Honey” と呼んでいます。アメリカでは子ども、恋人、配偶者など愛しい相手にはこのようにさまざまな愛称を使います。

ちなみにCMの娘はもう10 代ですが、親にとってはいつまでも “My little girl” (小さな女の子)なんですね。

7.フィアット(自動車)

あらすじ

コメディ映画『ズーランダー2』のナンセンスなキャラクターを全面に押し出したCMです。ベン・スティーラー演じるデレク・ズーランダーが黄色いフィアットに乗ってニューヨーク中を走り回ります。

スピード違反の車を自動撮影するカメラに敢えて顔を向けて何度も撮影されるズーランダー。ついに逮捕された彼は警察署で、どれもまったく同じ表情で写っている無数の自分の写真を見て満足気に「Honestly(正直なところ)、これが僕の最高の仕事だね」と、つぶやきます。

ピックアップフレーズ

  • honestly:正直なところ、実際のところ

率直に事実を話す際に用いる言葉ですが、意味もなく使われることも多く、多用するとかえって誠実味に欠けることもあります。

Honestly, I don’t want to support Mr. Trump even though I’m a Republican.
「正直なところ、私は共和党員ですがトランプ氏を支持したくありません」

8.ミニクーパー(自動車)

あらすじ

テニスのスーパースター、セリーナ・ウィリアムスの独り語りによるCMです。セリーナがシンプルな言葉で語り、BGMも控え目なのでリスニングの練習にもいいかもしれません。

セリーナはこれまでいくつもの labels(ラベル)を貼られてきたと言います。”label” とは、人を表層的な視点でステレオタイプ化すること。いわく「Too strong, too sexy, too focused on tennis, mean(強過ぎる、セクシー過ぎる、テニスに集中し過ぎる、意地悪)と言われるけれど、強過ぎるってどういう意味?分からない」

後半はミニクーパーが「他の車のマネをしないユニークな車」であると、その魅力をセリーナ自身に重ね合わせて語っています。

アメリカンカルチャー講座

  • label

日本では「ラベルを貼る」「レコード・レーベル」とカタカナでの表記が分かれていますが、英語ではどちらもléibl「レイブル」です。動詞として「分類する」の意味もあり、そこからセリーナが言うように「人にレーベルを貼る」という使い方もされます。

9.ハインツ・ケチャップ(ケチャップ)

あらすじ

ホットドッグに扮した犬がケチャプとマスタードに扮した人間に駆け寄るという、映像で勝負のシンプルなCMです。

ピックアップフレーズ

  • to resist:~に抵抗する、抗う

最後のナレーションにある “It’s hard to resist.”は、 直訳すると「(食べないように)抵抗するのは難しい」、意訳すると「食べずにはいられない」となります。 

I can’t resist eating chocolate!
直訳「チョコレートを食べることに抗えない」
意訳「我慢できずにチョコレートを食べてしまうの!」

10.ドリトス(スナック菓子)

あらすじ

こちらも犬が主役です。スナック菓子のドリトス食べたさに、なんとかスーパーマーケットに入り込もうとする3匹の犬。けれど毎回、店長(store manager)に見つかって追い払われてしまいます。

そこで3匹は一計を案じ、人間に変装して無事ドリトス購入に成功しますが、レジ係(casher)はびっくり。

ピックアップフレーズ

Did you find everything OK?
「欲しいものはすべて見つかりましたか?」

最後にレジ係がこう尋ねます。これはレジ側の決まり文句で、買物の途中であれば “Are you finding everything OK?” 、精算時には “Did you find everything OK?” となります。

11.ドリトス(スナック菓子)

あらすじ

再度、ドリトスです。

妊娠した妻が胎児を超音波映像で見ています。ドクターが “There is your beautiful baby.” (ここにあなたの可愛い赤ちゃんがいますよ)と微笑み、妻は感動で胸がいっぱい。しかしドリトスをボリボリ食べ続ける夫は、お腹の赤ちゃんがドリトスを欲しがっていることに気付き、おもしろがって赤ちゃんをからかいます。

怒った妻がドリトスを床に投げると、そのドリトスを食べようと赤ちゃんがお腹から飛び出すという、正にアメリカ的ドタバタ喜劇(slapstick)なCMです。

ピックアップフレーズ

  • beautiful baby:かわいい赤ちゃん

男女に関係なく、赤ちゃんを褒める時の決まり文句です。cuteも使えますが、cute以上に称賛するニュアンスがあります。

What a beautiful baby!
「なんて可愛い赤ちゃんなんでしょう!」

12.スニッカーズ(お菓子)

あらすじ

マリリン・モンローが映画の有名なシーンを撮影していますが、スカートがうまく吹き上がらず、マリリンはイライラして “This is the disaster!” (これ最悪よ!)と愚痴を漏らします。

そんな時にスニッカーズを手渡されて一口食べると途端に機嫌が良くなり、外観ももとの麗しいマリリンに。イラついたマリリンを演じているのは、シリアスな役柄で知られる実力派俳優のウィレム・デフォー。このミスマッチもポイントです。

ピックアップフレーズ

  • disaster:本来は「災害」を指しますが、「とんでもないこと」「大変なこと」の意味でも使われます。

CMのように酷い出来事に対して “This is the disaster!” が定番です。

13.ポケットモンスター(アニメ)

あらすじ

インドの少年が “I can do that.” (ボクにもできる)と鍛錬のために崖を走る映像を見たアメリカの少女が、 “I can do that!” とチェスに挑み、それを見たアメフト部の少年たちが “We can do that!” と意気を上げ、それを見た日本人の少年が「僕にもできる」とモンスターボールを手にモンスターにチャレンジします。

ピックアップフレーズ

  • I can do that/this.

何かに対し、「私はそれができる」と自己確信し、他者にも知らしめるセリフです。CMの最後に登場する父親は “You can do that.” と少年を応援しています。

アメリカンカルチャー講座

アメリカは謙遜よりも自己確信と自己主張の国です。日常の会話から就職面接まで「できますか?」と聞かれたら、できることははっきり自信を持って「できます」と答えます。

せっかくできることも「あまり…」と謙遜すると、文字どおりに「あ、できないのね」と解釈されてしまいます。

14.マイケル&サン(配管工事会社)

あらすじ

スーパーボウルにもローカル枠のCMがあり、これはワシントンDCのみで放映された地元の配管工事会社のCM。大企業のCMとは違うB級感が楽しく、ボクサーのマイク・タイソンが出演しています。

なかなか決着の付かないボクシングの試合。ボクサーは “I can do it.” と言いますが、業を煮やしたマイク・タイソンがいきなりリングに上がり、ボクサーをノックアウトしてしまいます。

配管工の格好をしたタイソンがひと言、 “If you can’t, we can!” 「他の配管工の手に負えない工事も我が社ならできます」の意ですね。

アメリカンカルチャー講座

アメリカには “Michael & Son” のような名前の会社が数多くあります。創業者の名前がマイケルで、その息子と共に経営されている同族会社です。

息子が複数いる場合は “Robert & Sons” のように複数形になります。

15.スーパーボウル50周年Super Bowl 50

あらすじ

2016年はスーパーボウルの記念すべき第50回大会でした。データによると、スーパーボウルで優勝したチームの地元都市は9ヶ月後に出生率が上がるそう。優勝によってどのカップルもハッピーになるのでしょう。

このCMはそうして生まれた各都市、各世代の “Super Bowl Babies” がR&Bシンガー、シールの名曲『キス・フロム・ア・ローズ』を歌います。歌詞は「私たちのチームが勝った時、マムとダドはお互いを見つめた/その夜、勝利は他のことへとつながった」などと替えられています。

世代も人種もさまざまな人々が “アメリカ人” として50年間にわたり愛し続けたスーパーボウル。まさにアメリカの伝統です。もちろんシールも登場し、感動的な一篇となっています。

アメリカンカルチャー講座

アメリカでは妊娠期間を “9 months” と言い、日本の10ヶ月とは異なります。

おわりに

CMはアメリカの社会や文化を写す鑑とも言えます。なかにはスラングや時事に通じていないと分かりづらいものもありますが、有名人が登場し、観るだけで楽しいものもたくさんあります。

ちなみに来年のスーパーボウル用のCMはすでに制作が始まっているそう。今から待ち切れませんね! ぜひ、CMを活用しながら、英語をおもしろく学んでみてください!

 

【スーパーボウル以外にも盛り上がるイベント!】

http://iknow.jp/

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WRITERこの記事を書いた人

堂本かおる
WRITTEN BY堂本 かおる

1996年に「1年だけ」のつもりでニューヨークに渡り、そのまま永住。以後、フリーランスライターとしてニューヨークの社会事情、時事問題、エスニック風景を書き綴る。趣味はエスニック・ドール・メイキング。http://www.nybct.com/

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